
解説
増資のチョコレートを株で表すとどういうことなんですか?
あかっと商事の今年度の当期純利益が1000円だとします。
発行済み株式数が1000株だとします。
この条件に当てはめるとEPS(1株当たりの当期純利益)は1円になります。
まりりんさんがこの株を100株持っているとすると当期純利益を100円生み出す株式を保有していることになりますね。
そうなりますね。
1株15円だとするとPERは15倍になりますね。
ここまでの数字を覚えておいてください。
あかっと商事は資金が乏しくなりました。
銀行に資金の借り入れをお願いしましたが断られてしまいました。
そこであかっと商事は増資という形で資金を増やすことにしました。
ふむふむ。
現在の発行済み株式数は1000株ですが追加で1000株増資します。
資金が増えるのであれば良いのかな?
発行済み株式数は1000株から2000株に増えることになりました。
しかし、今年度の当期純利益は1000円から変化することはありません。
そのようになると今年度のEPSは(1000÷2000=0.5円になります。)
EPS0.5円、株価15円だと PERは30倍になりますね。
まりりんの株のEPSが減ってるしPERが上昇して割高になっている!
そうですね。
増資は既存の株主にとってはメリットが無いので株価にとっては悪材料になり下がりやすくなります。
株価下がるのか〜
但し、成長が著しい会社が行った場合下記のようなメリットもあります。
事業を拡大したいけど資金が無い。
増資を行うことで資金が手元に入る為、事業拡大を行える。
売上急増
このようなパターンもあるので一概に増資がダメとも言えないところではあります。
増資を行うような会社はバイオ株など赤字の多い企業に多い傾向があります。
何故、赤字企業が多いかというと資金送りが厳しい会社は銀行に融資してもらえない可能性が高いからです。
融資してもらえないけど資金が必要な場合に増資という手段が使われることが多いですね。
過去の増資などは適時開示や企業のIR等を見れば出てきますので投資する前に一度チェックした方が良いです。
バイオ株は研究開発に莫大な費用がかかりますし、その開発費を回収できるまでに時間がかかりますからね。
株初心者の人は増資を連発する会社には極力投資しない方が良いかと思いますよ。