9101)日本郵船 2022/1Qまとめです。
業績
決算期 | 四半期 | 売上高 | % | 営業利益 | % | 経常利益 | % | 純利益 | % |
2021/03 | 1Q | 504,611 | 39.7 | 53,000 | 492.3 | 153,620 | 825.9 | 151,093 | – |
2022/03 | 1Q | 361,170 | -11.1 | 8,947 | 63.6 | 16,591 | 158.6 | 11,684 | 27.6 |
2022/03 | 通期(予) | 1,850,000 | 15 | 150,000 | 109.7 | 500,000 | 132.2 | 500,000 | 259.1 |
項目 | 今期 | 前期 | % |
粗利率 | 19.06% | 13.23% | 144% |
営業利益率 | 10.50% | 2.48% | 424% |
販管費率 | 8.56% | 10.76% | 80% |


売上高 : 5,046億円(1,434億円 増収)
・ 物流事業の運賃水準上昇
・取扱量増加により増収(638億円 増収)
・ 不定期専用船事業で増収(528億円 増収)
経常損益 : 1,536億円(1,370億円 増益)
・ ライナー&ロジスティクス事業(定期船・航空運送・物流事業)で大幅な増益(1,194億円 増益)
・ 不定期専用船事業も収支改善(172億円 増益)
営業利益530億円(前年同期比440億円増)
親会社株主に帰属する四半期純利益1,510億円(前年同期比1,394億 円増)
・営業外収益で持分法による投資利益として1,133億円を計上
セグメント
定期船事業
プラス要因
・旺盛な貨物需要を受け、需給は更に逼迫
・前年同期比で運賃は大幅に上昇。
・積高→増加
・両航路において運賃・消席率は前年同期を上回る水準で推移
・ONE社→
コンテナの調達を進め、船舶の航行スピード増速により遅延を最小限
・前年同期から取扱量が回復
マイナス要因
・ONE社→港湾・内陸部での混雑→船舶・コンテナの回転率が低下
・北米航路の積高は船舶のスケジュール遅延等の影響でほぼ前年同期並
・欧州航路の積高は増加。
航空運送事業
プラス要因
・自動車部品・半導体・eCommerce・在宅ワーク関連貨物を中心に荷動きは堅調に推移
・コンテナ船の輸送スペース不足や港湾混雑の影響→
海上貨物の一部が航空輸送に切り替わる動き
・貨物搭載量・運賃単価ともに高い水準で推移。
マイナス要因
・国際旅客便の減便・運休が継続
物流事業
プラス要因
1)航空貨物取扱事業
・国際旅客便の減便・運休継続による供給スペースの減少&
海上貨物の航空輸送への切替え→
需給は逼迫。
・臨時便の手配等で輸送スペースを確保→
取扱量が前年同期比で増加。
2)海上貨物取扱事業
・経済活動再開に合わせて取扱量が堅調に推移
3)ロジスティクス事業
・需要の底堅い一般消費財を中心に取扱量が増加
マイナス要因
1)海上貨物取扱事業
・仕入価格の高騰続く。
2)内航輸送事業
・一部航路の取扱量が減少。
不定期専用船事業
プラス要因
・自動車輸送部門→
半導体生産不足による自動車生産台数減少の懸念有り。
しかし、完成車の海上 輸送台数は北米・中近東向けを中心に、前年同期比で想定以上に回復。
・新事業への取組→
ベルギーの完成車ターミナルでの風力発電事業を開始
・市況変動による収支影響を抑えるため→
1)先物取引を用いて収入を固定化する
2)長期契約獲得による収入の安定化
3)効率的な運航
コスト削減に努めた。
・LNG船は安定的な収益を生む長期契約 に支えられて順調に推移しました。
・海洋事業→
FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)、 ドリルシップ
順調に稼働。
マイナス要因
・パナマックスサイズ→
天候不順により南米出しの大豆の出荷が遅れた→
大規模滞船が発生し船腹需給が引き締まった。
・エネルギー輸送部門→
産油国による協調減産が続き、需給バランスの悪化が常態化→
VLCC(大型タンカー)と石油製品タンカーの市況は歴史的な低迷が続いた。
・VLGC(大型LPGタ ンカー)→
3月から市況が上昇傾向に転換→
季節的な需要減退期に入り6月には反落。
・タンカーは市況変動の影響を受ける短期契約が限定的→
前年同期比で市況の下落幅が非常に大きく、収支を悪化させる要因となる。
不動産業、その他の事業
プラス要因
・不動産業→
堅調に推移
売上高、経常利益ともにほぼ前年同期並み。
・燃料油販売→
油価上昇により販売単価は上昇。
・その他の事業→
技術サービス業では新型コロナウイルス感染症による工事案件遅延の影響が前年同期 比で軽減。
マイナス要因
・化学製品製造販売事業→
販売減少。
・客船事業→
新型コロナウイルス感染症の影響で運航を中止していたクルーズを3月末から再開→
その後感染再拡大の影響により運航中止が相次ぎました。


連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 1連結業績予想
・コンテナ船部門→
ONE社は、足許では旺盛な需要が継続
港湾・内陸部での混雑も長期化し 需給が逼迫している。
正常化の時期は不透明ですが、第3四半期以降、徐々に正常化に向かうことを想定。
・国内ターミナル→
堅調な取扱量を見込む
海外ターミナルはコンテナ需要の落ち着きとともに取扱量は減少する見通し。
・航空運送事業→
徐々に国際旅客便の運航も再開されることを想定
引き続き堅調な運賃推移を見込んでいる。
・物流事業→
航空及び海上貨物取扱事業→
下期前半までは引き続き好調な取扱量の推移を見込んでいる。
ロジスティクス事業→
価格改定等の契約見直し
コスト削減
→収益安定化に 向けた取組みを継続。
自動車輸送部門→
半導体生産不足による輸送台数への影響が懸念→
前年度比では回復する見込み
ドライバルク輸送部門→
全船型において下期にかけて市況水準は一定程度落ち着くことを想定→
前年度比では高い水準となることを見込んでいる。
エネルギー輸送部門→
VLCCの市況回復にはもう暫く時間を要することを想定→
VLGCも前年度比では低迷した市況の推移を見込んでいる。
LNG船や海洋事業における中長期の安定契約に支えられ、堅調に推移する見通し。
不動産事業→
当社子会社株式の一部譲渡→
第2四半期において特別利益を計上する見込み
考察
今回の決算で気になる点は前期比較にての営業外収益の持分法による投資利益です。
前期:9462
今期:113,326と
大きく増えております。
主な要因は持株のONE社によるものかと思います。
同様に商船三井、川崎汽船も似たような感じになっています。
川崎汽船は日本郵船よりも早めに発表されているので次回以降参考に出来そうな気がしますね。